プラセンタ療法
プラセンタとは
妊娠中の母体内で赤ちゃんを守り、育てるという役割を持った「胎盤」のことです。プラセンタ療法は、この胎盤から抽出したエキスを治療に使う療法です。胎盤は胎児がお腹の中で健やかに成長するために様々な働きを持っていますが、出産によりその役目を終えて、体外に排出されてしまいます。
このプラセンタにはタンパク質や脂質、糖質、ビタミン、ミネラルの五大栄養素をはじめとした、人間に必要とされているほとんどの栄養素が含まれています。また全身の細胞を活性化するための様々な成長因子があることも確認されています。そのためプラセンタを注射することで美容や疲れなどに効果を発揮するといわれています。
厚生労働省ではメルスモン®とラエンネック®が認可されており、当院ではメルスモン®※を使用しております。この注射薬は昭和31年に販売が開始され、すでに60年以上も販売され続けていますが、これまでに重大な副作用は報告されておりません。国内の、感染がないことを確認された健康な方の胎盤を原料としており、多種アミノ酸を含有しております。ホルモン、たんぱく質は含有しておりません。製造工程で121℃、30分間の滅菌を行なっており、感染症に対する安全対策が講じられております。
プラセンタの薬理作用
- 自律神経調整作用:自律神経のバランスを調整
- 内分泌調整作用:ホルモンの調整
- 免疫賦活および調節作用:免疫力を高め、病気への抵抗力をつける
- 基礎代謝向上作用:細胞や臓器の働きを向上させる
- 抗炎症作用:炎症を抑える
- 強肝、解毒作用:肝臓の働きを強め、解毒作用をあげる
- 活性酸素除去作用:活性酸素による身体の酸化を抑え、老化を防ぐ
- 血行促進作用:血行を良くする
プラセンタの可能性:多様な疾患に効果が期待できます
- アレルギー疾患:花粉症、アトピー性皮膚炎、気管支喘息
- 婦人科疾患:更年期障害、月経痛、乳汁分泌不全
- 自己免疫疾患:関節リウマチ
- 肝臓疾患:肝炎、肝硬変
- 整形外科疾患:肩こり、腰痛、膝痛など
- 精神科的疾患:自律神経失調症、不眠症
- 美容関連:シミ、シワ、美白、美肌、肌荒れ、乾燥肌
プラセンタの投与方法
- 皮下注射、または筋肉注射
- 投与部位は上腕部、または腹部の皮下脂肪
メルスモン®※の安全性
メルスモン®は胎盤提供者への渡航歴等の問診、血清学的検査によってウイルス・細菌の感染症等をスクリーニングし、B型肝炎やC型肝炎、HIVに感染していない健康なヒトの胎盤のみを使用し、既知のウイルスや細菌は高圧蒸気滅菌で不活化されています。最終製品検査において、B型肝炎やC型肝炎、HIVの検査を行い陰性であることを確認した上で出荷されています。
これまでメルスモン®の使用により、vCJD(変異型クロイツフェルトヤコブ病)の感染事例は報告されておりません。しかし、ヒト由来の臓器から製造されており、念のための措置としてメルスモン®の注射を受けられた方は献血ができません。 臓器の提供に関しても原則控えることが求められています。移植希望者が適切な説明を受けた上で提供を受ける意思を明らかにしている場合は、提供が可能となります。
メルスモン®※の副作用
メルスモン®は悪寒、発熱、発疹や注射部位の疼痛や発赤などの副作用が起こることがあります。その場合は医師にご相談ください。
金額 (全て税込)
プラセンタ | 1アンプル (2ml) | 1500円 |
2アンプル (4ml) | 2000円 | |
3アンプル (6ml) | 2500円 | |
(1アンプル増量ごとに500円) |
また肩こりのツボに直接投与する「ツボ打ち」は2500円 (4ml)。
特に注射の回数や頻度についての制限はありません。